結論から
市販の脳トレアプリやドリルを使わなくても、「素数を判断しながら数える」「好きなキャラクターの名前と顔をフルネームで思い出す」だけで、判断力・記憶想起力を鍛える脳トレになります。
道具も費用も不要で、通勤中や家事の合間にどこでもできるのが最大のメリットです。
きっかけは「思い出せないもどかしさ」
そもそもの発端は、人の名前がなかなか思い出せない、というもどかしさでした。
「あの人、なんて名前だったっけ」というのは誰にでもある経験だと思いますが、私の場合、そのもどかしさを放置せず、時間がかかっても最後まで思い出そうとするようになりました。
理由は単純で、思い出せた瞬間の「頭がフルに働いていた」感覚と、そのすっきり感が忘れられなかったからです。
数十秒、時には数分かけて記憶の奥をたどり、ようやく名前にたどり着いたときの感覚は、ただ検索して答えを見るのとは全く違う種類の満足感がありました。
さらに不思議だったのが、どうしても思い出せず一旦あきらめたはずなのに、しばらく経ってから、何の脈絡もなく突然ひらめいて思い出す、という体験が何度もあったことです。
意識的に考えるのをやめても、頭のどこかで検索が続いているような、うまく説明のつかない感覚でした。
この「あきらめてからふと降ってくる」現象は、脳が無意識のうちに情報を処理し続けていることの表れとも言われていて、あながち気のせいでもなさそうです。
この一連の体験がきっかけになり、「思い出す」という行為そのものを、意図的に日常へ組み込んでみようと思うようになりました。
なぜ「オリジナル」脳トレなのか
脳トレアプリやドリルは数多くありますが、続けるには「開く」「起動する」というひと手間がかかります。
私が実践しているのは、頭の中だけで完結する脳トレです。
信号待ちの数十秒、電車の中、湯船に浸かっている時間など、スキマ時間にすぐ始められることを重視しました。
「大切にしている14の指針」でも触れている通り、認活の基本は特別な準備をせず、日常の中に自然に組み込める仕組みを作ることです。この脳トレも、その考え方の延長線上にあります。
やっていること①:1から100までの素数を判断しながら数え上げる
1から順番に数字を思い浮かべ、「これは素数か、そうでないか」を判断しながら数えていきます。
- 2、3、5、7、11…と、割り切れる数が無いかを頭の中で確認しながら進める
- 100までいったら、そこで終わりでも良いし、余裕があれば100より先も、紙に書かず頭の中だけで判断を続ける
単純な暗記ではなく「その場で計算し、判断する」作業なので、ワーキングメモリ(一時的に情報を保持しながら処理する力)に負荷がかかります。
数字が大きくなるほど判断が難しくなるので、自分の調子や慣れに応じて自然と難易度が上がっていくのも続けやすいポイントです。
やっていること②:推しキャラクターのフルネームを思い出す
「鬼滅の刃」の柱の名前を、苗字と名前をセットで全員思い出す、というのも定期的にやっています。
同じ要領で、好きなアニメやドラマのキャラクターを、顔を思い浮かべながら名前を挙げていくこともあります。
これが思いのほか手強く、定期的にやっているつもりでも「あれ、この人の名前なんだったっけ」と詰まることがよくあります。
忘れていることに自分で気づくのが、この脳トレの効果を実感する瞬間です。
顔(映像記憶)と名前(言語記憶)をセットで引き出す作業は、単なる暗記よりも複数の記憶の経路を同時に使うため、負荷がかかっている感覚があります。
思い出しながら物語をたどる楽しさ
名前を思い出している最中に、つい「この人物がその作品の中でどう活躍したか」にまで思いを馳せてしまうことがあります。
これはこれで、悪くない頭の働かせ方だと感じています。
たとえば「鬼滅の刃」であれば、名前を思い出すだけでなく、そこから発展させて
- 最終的に生き残った柱は誰と誰か
- 逆に、それぞれの柱がどのように命を落としていったか
というように、物語の展開そのものを頭の中でたどり直してみます。
単なる固有名詞の暗記に留まらず、出来事の順序やストーリー全体を再構成する作業になるため、名前を思い出すだけの時よりもさらに広い範囲の記憶を使っている感覚があります。
名前が思い出せたら、そこで終わらせずに一歩踏み込んでみる、というのも良い負荷のかけ方だと思います。
実際にやってみて感じていること
- 定期的にやっているつもりでも、思い出せない人物が必ず数人出てくる
- 素数の判断も、慣れている範囲(20〜30くらいまで)はスムーズだが、それより先は明確に「考える」感覚になる
- どちらも「できた・できなかった」がその場でわかるので、判断力の状態を自分でモニタリングする感覚に近い
これを毎日ではなく、思い出したときに気軽にやる、というくらいの緩さで続けています。
義務にしてしまうと続かないので、このくらいのゆるさがちょうど良いと感じています。
自分なりにアレンジする時のポイント
このやり方の良いところは、誰でも自分の好きなジャンルに置き換えられることです。
- 鬼滅の刃が思いつかなければ、好きなアイドルグループのメンバー、歴代の総理大臣、都道府県庁所在地など、自分が興味を持てる題材に変える
- 素数が難しければ、九九の逆算や、簡単な暗算の連続(3の倍数だけ足していくなど)に置き換える
大事なのは「正確さ」よりも「思い出そうとする・判断しようとするプロセスそのもの」です。
間違えても、思い出せなくても問題ありません。
むしろ、うまく思い出せなかった経験こそが、自分の今の状態を知るヒントになります。
まとめ
特別な道具もアプリも要らない脳トレは、思い立ったその瞬間に始められるのが一番の強みです。
素数を判断する、好きなキャラクターの名前と顔を思い出す——どちらも今日からすぐに試せます。
続けてみて「思ったより思い出せなかった」「意外とスラスラできた」など、ご自身の実感があれば、それこそが一番の気づきになるはずです。